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デビットカード8枚で海外現地通貨引き出しを徹底比較!
デビットカードは口座残高の範囲内で海外ATMにて現地通貨を引き出すことができます。
現地通貨引き出し時の手数料は「海外事務手数料+ATM手数料」ですが、海外事務手数料は発行元の銀行によって異なります。

そこでデビットカード8枚同時に海外現地通貨を引き出してレート及び手数料を調査してみました。
比較したカードは写真の順に以下の通りです。
りそなデビットカード〈JMB〉 (りそな銀行/VISA) |
Visaデビットカード (PayPay銀行/VISA) |
デビットカード (住信SBIネット銀行/Mastercard) |
三菱UFJデビット (JCB) |
楽天銀行デビットカード (Mastercard) |
イオン銀行キャッシュ+デビット (JCB) |
ANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET (ソニー銀行/VISA) |
SMBCデビット (三井住友銀行/VISA) |
【タイバーツ編】2022年9月1日タイバーツ引き出し
今回はタイ・バンコクにあるエムクオーティエ内のバンコクバンクのATMでタイバーツを2,000バーツずつ引き出してみました。
時間はレートの値動きが比較的静かな日本時間の12時。

タイバーツを引き出してみた結果
1枚ごとに約1分必要なため、全く同タイミングとはいきませんでしたが、2000バーツ引き出した際に引き落とされた金額は以下の通りです。
デビットカード | レート | ATM手数料 | 海外手数料 | 合計引落額 |
りそなデビットカード〈JMB〉 (りそな銀行/VISA) |
3.829279 | ฿220 | 192円 | 8,692円 |
Visaデビットカード (PayPay銀行/VISA) |
3.947 | ฿220 | 引落額に含む | 8,763円 |
デビットカード (住信SBIネット銀行/Mastercard) |
3.8265 | ฿220 | 191円 | 8,686円 |
三菱UFJデビット (JCB) |
4.0305 | 110円 | 引落額に含む | 8,171円 |
楽天銀行デビットカード (Mastercard) |
3.945 | ฿220 | 引落額に含む | 8,757円 |
イオン銀行キャッシュ+デビット (JCB) |
3.8750 | 220円 | 引落額に含む | 7,970円 |
ANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET (ソニー銀行/VISA) |
3.82 | ฿220 | 137円 | 8,858円 |
SMBCデビット (三井住友銀行/VISA) |
3.95 | ฿220+110円 | 引落額に含む | 8,870円 |
2,000バーツ最もお得に引き出せたのが、イオン銀行キャッシュ+デビット(JCB)です。
次いで三菱UFJデビット(JCB)とJCB勢が安く外貨を調達できました。
しかしレートに関しては三菱UFJデビット(JCB)が最も悪かったです。
これはJCBが定める基準レート+3.05%(海外事務手数料)+1.6% (JCB指定料率)=4.65%と他のデビットカードより手数料率が高いことが影響しています。

なぜ三菱UFJデビット(JCB)がお得だったかというと、ATM手数料が安かったのが影響しています。
タイのATMでデビットカードを使う場合、ATMのオーナー手数料220バーツが引き出し金額にかかわらず徴収されます。しかしJCBデビットカードの場合、220バーツが発生せずに110円~220円と独自のATM手数料のみ徴収されたため、安く調達できたようです。
今回少額引き出しだったため、ATM手数料の比率が高まってしまいましたが、上記レートを元に20,000バーツで計算すると下記の通りになります。
デビットカード | レート | ATM手数料 | 海外手数料 | 合計引落額 |
りそなデビットカード〈JMB〉 (りそな銀行/VISA) |
3.829279 | ฿220 | 1,920円 | 79,348円 |
Visaデビットカード (PayPay銀行/VISA) |
3.947 | ฿220 | 引落額に含む | 79,808円 |
デビットカード (住信SBIネット銀行/Mastercard) |
3.8265 | ฿220 | 1,910円 | 79,281円 |
三菱UFJデビット (JCB) |
4.0305 | 110円 | 引落額に含む | 80,720円 |
楽天銀行デビットカード (Mastercard) |
3.945 | ฿220 | 引落額に含む | 79,767円 |
イオン銀行キャッシュ+デビット (JCB) |
3.8750 | 220円 | 引落額に含む | 77,720円 |
ANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET (ソニー銀行/VISA) |
3.82 | ฿220 | 1,370円 | 78,610円 |
SMBCデビット (三井住友銀行/VISA) |
3.95 | ฿220+110円 | 引落額に含む | 79,979円 |
20,000バーツで計算すると2,000バーツ同様、イオン銀行キャッシュ+デビット(JCB)が最も安く、次いでANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET (ソニー銀行/VISA)となりました。
予想通り、2,000バーツ引き出し時に安く引き出せた三菱UFJデビット(JCB)は最下位となりました。少額引き出しの場合、ATM手数料の額に左右されますが、高額引き出しであれば海外事務手数料が安い方がお得という結果になりました。
まとめると、少額の引き出しはJCBデビットが優位
高額の引き出しは海外事務手数料の安い「イオン銀行キャッシュ+デビット」か「Sony Bank WALLET」がお得という結論に至ります。
タイバーツ引き出し時の注意点(DDC)
今回Mastercardのデビットカード利用時に共通していたのがDDCの確認画面です。
DDCとは「Dynamic Currency Conversion」の略で、簡単に言えば日本円建てレートです。通常為替レートは土日を除き24時間変動していますが、海外での買い物時はレート確定するまでタイムラグが発生します。例えば買い物時は1ドル110円だったけど、急な値動きでレート確定時は112円になった、といったケースがなきにしもあらずで、安心感から日本円建てレートは安心感ありますが実際のところは損です。
表示のDDCレートは1バーツ3.980円です。これは手数料上乗せ前のレートとなりますが、今回のMastercardレートは3.8265円。手数料上乗せ後でも3.945円です。
確実に損なレートとなるため、、日本円建てを選ばずにカード会社適用のレートを選択しましょう。
ということでデビットカードでタイバーツを引き出して比較してみましたが、国によってATM事情が異なってるするため、次回他の国でも試してみたいと思います。
【台湾ドル編】2022年12月26日台湾ドル引き出し
タイバーツに続いて台湾ドルでも比較してみました。
台湾ドルは台北にあるBank of TaiwanのATMで1,000台湾ドルずつ引き出して検証。
台湾ドルを引き出してみた結果
1000台湾ドル引き出した際に引き落とされた金額は以下の通りです。
デビットカード | レート | ATM手数料 | 海外手数料 | 合計引落額 |
りそなデビットカード〈JMB〉 (りそな銀行/VISA) |
4.333170 | 0円 | 引落額に含む | 4,441円 |
Visaデビットカード (PayPay銀行/VISA) |
4.466 | 0円 | 引落額に含む | 4,466円 |
デビットカード (住信SBIネット銀行/Mastercard) |
4.339 | 0円 | 108円 | 4,447円 |
三菱UFJデビット (JCB) |
4.516 | 110円 | 引落額に含む | 4,626円 |
楽天銀行デビットカード (Mastercard) |
4.473 | 0円 | 引落額に含む | 4,473円 |
イオン銀行キャッシュ+デビット (JCB) |
4.385 | 220円 | 引落額に含む | 4,605円 |
ANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET (ソニー銀行/VISA) |
4.33 | 220円 | 77円 | 4,630円 |
SMBCデビット (三井住友銀行/VISA) |
4.46 | 110円 | 引落額に含む | 4,575円 |
最も引き落とし金額が少なかったのはりそなデビットカード〈JMB〉でした。
タイとは違い台湾の場合、ATMのオーナー手数料が不要のため、海外ATM手数料の有無が結果を左右したようです。2番目にレートが良かったのは住信SBIネット銀行のデビットカードです。
では改めて10,000台湾ドル両替した場合の概算レートを計算してみます。
デビットカード | レート | ATM手数料 | 海外手数料 | 合計引落額 |
りそなデビットカード〈JMB〉 (りそな銀行/VISA) |
4.333170 | 0円 | 引落額に含む | 44,410円 |
Visaデビットカード (PayPay銀行/VISA) |
4.466 | 0円 | 引落額に含む | 44,660円 |
デビットカード (住信SBIネット銀行/Mastercard) |
4.339 | 0円 | 108円 | 44,470円 |
三菱UFJデビット (JCB) |
4.516 | 110円 | 引落額に含む | 45,620円 |
楽天銀行デビットカード (Mastercard) |
4.473 | 0円 | 引落額に含む | 44,730円 |
イオン銀行キャッシュ+デビット (JCB) |
4.385 | 220円 | 引落額に含む | 44,070円 |
ANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET (ソニー銀行/VISA) |
4.33 | 220円 | 770円 | 44,290円 |
SMBCデビット (三井住友銀行/VISA) |
4.46 | 110円 | 引落額に含む | 44,760円 |
10,000台湾ドル引き出しとなりと景色が変わってきます。
最もお得なのはタイバーツ同様にイオン銀行キャッシュ+デビットとなり次いでSony Bank WALLETとなります。
双方海外事務手数料が低いですが、ATM手数料がかかるため少額出金の場合は手数料負けしやすくありますが、出金額が上がれば上がるほど有利となります。
まとめると、少額出金なら「りそなデビットカード〈JMB〉」か「住信SBIネット銀行のデビットカード」。高額出金なら「イオン銀行キャッシュ+デビット」か「Sony Bank WALLET」がお得ということになりました。

【マレーシア編】2023年2月28日マレーシア リンギット引き出し
続いてマレーシアでも試してみました

マレーシアではクアラルンプール市内にあるホンリョン銀行のATMで検証
マレーシア リンギットを引き出してみた結果
200リンギットを引き出した際に引き落とされた金額は以下の通りです。
デビットカード | レート | ATM手数料 | 海外手数料 | 合計引落額 |
りそなデビットカード〈JMB〉 (りそな銀行/VISA) |
30.793630 | 0円 | 引落額に含む | 6,313円 |
Visaデビットカード (PayPay銀行/VISA) |
31.745 | 0円 | 引落額に含む | 6,349円 |
デビットカード (住信SBIネット銀行/Mastercard) |
30.79 | 0円 | 153円 | 6,312円 |
三菱UFJデビット (JCB) |
31.8550 | 110円 | 引落額に含む | 6,471円 |
楽天銀行デビットカード (Mastercard) |
31.745 | 0円 | 引落額に含む | 6,349円 |
イオン銀行キャッシュ+デビット (JCB) |
31.250 | 220円 | 引落額に含む | 6,470円 |
ANAマイレージクラブ / Sony Bank WALLET (ソニー銀行/VISA) |
30.79 | 220円 | 110円 | 6,489円 |
SMBCデビット (三井住友銀行/VISA) |
31.73 | 110円 | 引落額に含む | 6,457円 |
最も引き落とし金額が少なかったのは住信SBI銀行デビットカードとりそなデビットカード〈JMB〉でした。
マレーシア リンギットの結果は台湾ドルの引き出し時と似ており、ATMのオーナー手数料が不要な分、少額引き出しであればATM手数料無料のカードの優位性が高いです。
